【914日目】臨床性護の理論家を選ぶ基準は
【今日の一枚】:これはアニメでやったほうが良かったのでは?アリスはかわいかったです。
本日は、臨床性護のテキスト作り。今年いっぱいは、こいつに集中します。
テキストに載せる「臨床性護の発展に貢献した理論家」、まぁ看護でいえばナイチンゲールのような人を探しています。
私の独断と偏見で選べば、「山本宣治(せんじ)」、「ミシェル・フーコー」、「アルフレッド・キンゼイ」の3名が、とりあえず、テキスト掲載確定です。
山本宣治、おそらくこのブログをご覧の方の99%は「誰?」と思われるでしょうが、戦前の性科学者・政治家で、「自慰」という言葉を発明・普及させた、偉大な人です。
戦前の純潔教育の中で、性的なふるまいはことごとく否定・抑圧され、その中でマスターベーション行為は「手淫」「自瀆」と呼ばれ、有害視されてきた。
そうした社会情勢下で、科学の観点から性をとらえ、「一人でやるのを『自瀆』というのならば、二人でやる性交渉は『互瀆』になるじゃないか。非常にくだらん!」と主張し、アメリカのキンゼイレポートに先立つこと数十年前に、大学生の自慰体験率を調査し、「自慰に大害なし」と結論づけ、当時の多くの悩める青年の不安を吹っ飛ばした、行動の人です。
「産めよ増やせよ」の軍国主義が強まる中で、性科学の観点から産児制限を唱えたり、治安維持法に真っ向から反対したりするのですが、結局それが原因で、40歳の若さで右翼に暗殺されてしまいます。
「自慰」 の命名者であることと、道徳観念や非科学的な思い込みで語られがちな性の世界に、「科学」という客観的な視点を持ち込んだ、という点が、個人的には高評価です。これは、後世に伝えないとダメでしょう!
続いて、ミシェル・フーコー。私、学部時代のあだ名がなぜか「フーコー」だったのですが(笑)、それとは無関係です。
フーコー、著作は死ぬほど難解なので、まともに読んでいない(読もうと思って学部時代に挫折した)
私に偉そうに語る資格は無いのですが、中学生でもわかるように単純化してしまうと、「性に対する価値観は、人間の自然でも本能でも何でもなくて、社会や文化、歴史によって作られるものなんだよ」ということになるでしょうか。
要するに、臨床性護の基礎概念である、セクシュアリティの社会構築性(社会によってつくられるものであること)を明らかにした、という点が、テキスト掲載ポイントになるかと。
臨床性護を、学問や実践技術として体系化するにおいて、一番重要な概念が、この「セクシュアリティの社会性」だと思うんですよ。
人々が抱く、性に対する価値観や悩みは、「個人的な問題」ではなく、「社会的な問題」である。ゆえに、社会的な制度やサービスで、解決可能である!ということ。
とりあえず、もう一度フーコー読み直します(汗)。
そして、アルフレッド・キンゼイ。有名なアメリカの性科学者です。この方については、「愛についてのキンゼイレポート」のDVDを観ると、功績が良く分かると思います。人間の性行動に対する統計調査を、世界で初めて行った、伝説の人ですね。
いずれの人選も、キーワードは「科学」と「社会性」です。
風俗王やポルノスターを載せるのではなく(笑)、性に関する事柄に、科学的な視点と社会性を付与しようとした人物を、テキストには載せる予定です。
他に、「この人を載せたらいいのでは」という人物がいましたら、コメント頂けると嬉しいです。
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- 2010.09.30 Thursday
- 2010年9月の開発日誌
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